永遠も半ばを過ぎた

フリーデザイナー兼カメラマンの苦言・放言・一家言

あばよ、横路。

2016/05/29(日)



民進党の横路孝弘(衆院道1区)が、やっと政界引退を表明した。

次期衆院選には出馬せず、元秘書の道議・道下大樹(西区)を後継候補に充てるというが、遅きに失した感は否めない。政治家として最大の「記念」になったであろう衆院議長の職を花道に、12年の衆院解散時に引退すべきだった。

だが、懲りずに出馬して小選挙区で落選し比例で復活するという「みっともなさ」を演じながら、また一兵卒として国会に戻った。その後、議員として何をしたかというと…法案採決以外は特に何もしてこなかった。

かつては「社会党のプリンス」など言われていたようだが、政治家として絶対にやってはいけない罪を犯した過去は永久に消えず、そもそも議長を務めるような資質を持つ人間ではない。そう、72年の外務省機密漏洩事件(西山事件)における「裏切り行為」である。

長くなるので詳細は省くが、前年の沖縄返還に伴う日米政府間の「密約」とされる証拠資料を「国会で追及する」ことを目的に毎日新聞の西山太吉記者(当時)から入手したが、その際の「情報源の秘匿」という絶対の約束を反故にした安易な取り扱いにより大騒動に発展、大きな「事件」に発展させた。

横路本人は後に、己の軽率さを「若気の至り」と釈明していたようだが、つまりは「若造の功名心」であり、そもそも国会議員の立場で使うべき言葉ではない。この引退表明を受け、西山氏は「(横路を)確固とした政治信条に基づいて歩んだ政治家という印象ではない」(朝日新聞)とコメントしたが、その通りだろう。

道知事も3期務めた横路は、北海道新聞(の思想)や前札幌市長の上田文雄と並び、北海道を「赤い大地」に染めた 犯人の一人だ。近年は高齢化も相まってほとんど影響力がなかったとはいえ、個人的には彼を「北海道のガン細胞」と評価していたので、引退は大歓迎だ。

最後に、北海道の納税者として一言。 … あばよ、横路。
(敬称略)

カテゴリ : 政治選挙

沖縄県知事という「身の程」

2016/05/24(火)


23日、沖縄県の翁長雄志知事が安倍首相と会談し、同県うるま市の女性会社員の遺体を遺棄したとして米軍属の男が逮捕された事件を巡り、「米軍基地があるが故の犯罪。大きな怒りと悲しみを禁じ得ない」と抗議したうえで日米地位協定の改定にも言及し、明後日からの伊勢志摩サミットで来日するオバマ大統領との直接面会を求めたという。

この翁長知事という人はいったい何様なのだろう。「当時の民意」で選ばれた前・仲井間知事が正式な手続きに則り承認した辺野古の埋め立て許可を、「私が“今の民意だ”」と白紙撤回を政府に要求するなど、もともと常軌を逸した思想の持ち主なのだが、今度は「オバマに直接会わせろ」ときた。

たかが一介の県知事の分際で米大統領に会いたいとは、ずいぶんな身の程知らずだ。「沖縄県内での米軍関係者による犯罪」というファクターだけで全国ニュースになっているが、もともと政治的パフォーマンスを好む性質のため、事件をダシにして「米大統領と会談した」という実績を作りたかったのだろう。

沖縄県に限らず、在日外国人による凶悪犯罪は毎日、全国各地で起きている。警察庁の「犯罪統計資料」や法務省の「犯罪白書」によると、強姦・強盗・殺人などで検挙された在日外国人のうち、国別の統計で件数が毎年ダントツのトップなのが、国内で通名(日本名)が認められている「あの国」の面々だ。
※ただし、通名のせいで「日本人」としてカウントされてしまっている例もある。

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ところが、どんな重大事件で逮捕されてもメディアは通名でしか報道しないため、あたかも日本人が起こした犯罪だと誤解されているケースは枚挙にいとまがない。(これ以上書くと、たとえ事実でも「ヘイトスピーチ」と言われそう…)

まぁそれはともかく、在日外国人が自分の施政権内で起こした犯罪に対し、いちいちその国の元首に会って文句を言うという非常識な知事は他にはいない。

だが、翁長知事に限って「沖縄は特別」という自負があるらしく、無駄足だと分かっていながら事あるごとに政府に出向き、オスプレイ配備の件など米軍への恨みつらみを吐き出してストレス発散をしている。

「唯我独尊」という言葉は、この人のためにあるのかも知れない。

カテゴリ : 政治選挙

悪しき判例を作った「ファウルボール訴訟」

2016/05/21(土)


札幌ドームでプロ野球観戦中、ファウルボールの直撃で右目を失明した30代女性が、北海道日本ハムファイターズ、札幌ドーム、札幌市に計約4,660万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁は1審判決から減額し、球団に約3,357万円の支払いを命じ、それ以外への請求は棄却したという。

高裁判決によると、球団は「安全策が欠いていたとは言えない」としながら、原告女性は球団に招待された子供の保護者として来場していたため「危険性を認識していないこと予見できた」との見解を示した。

どうやら、女性が子供の世話をしている時にボールが飛んできたようで、打球の行方は見ていなかったらしい。とはいえ、熱心なファンか招待客かによって危険性の認識度を判断するとはずいぶん危険なやり方ではないのか。

招待なのか自主的なのかに関わらず、硬いボールが飛び交うプロ野球場へ来た時点で、ボールに直撃されたとしても「自己責任」というのが暗黙の了解のはずである。

防護ネットやフェンスを張り巡らせることによって「臨場感が薄れる」と球団が危惧するのも当然で、テレビで観ていれば全てのプレーがアップで見られるにも関わらず、選手が「米つぶ程度」の大きさにしか見えない球場にわざわざ行くのは、まさに臨場感を味わうためだ。

件の女性に関しては、失明までしてしまったのは同情を禁じ得ないものの、数万人が観戦していた中での「ただ一人」になってしまったのは運が悪かったとしか言いようがなく、その責任を球団やドーム側に求めるのはお門違いである。

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このような「ゴネ得」を許した判決が前例(判例)になると、今後はファウルボールによって怪我をした観客はこぞって訴訟を起こすことになるだろう。その結果、選手たちがプレーをするフィールドはサーカスのライオン芸よろしく全て金網で覆われることにもなりかねない。

ちなみに、MLB(米メジャーリーグ)でも同様の訴訟が数多く提起されるものの、ほぼ全ての案件が「自己責任」として門前払いされるという。

自分に不利益があると主催者などに管理責任を求める昨今の風潮は、結果的に社会全体を萎縮させることにもなり、事なかれ主義に走らせることになるし、まさに今の時代はそのような世の中になってしまっているようだ。

球団側はぜひ上告して最高裁で争ってほしいものだが…。

カテゴリ : 時事社会

うれし!楽し!大災害!

2016/04/20(水)

テレビ朝日の女子トイレ盗撮映像 (画像クリックで拡大)


世に数多の職業あれど、「他人(ひと)の不幸は蜜の味」という言葉を最も体現しているのは「テレビ業界」だろう。

日々、「他人の不幸探し」に苦労している中、地震などの災害は「1本でしばらく引っ張れる絶好のネタ」なので、業界は大歓迎である。そして、今月14日から主に熊本県で頻発している一連の大地震を受け、在京キー局や各地の制作局は大喜びで取材クルーを現地に送り込んでいる。

東日本大震災時に非常識な取材手法をさんざん批判されたにも関わらず、この熊本地震でも相変わらず「特権意識」と「野次馬根性」を隠そうともしない傍若無人ぶりを発揮し、被災者のみならず全国から顰蹙を買っている。

救助の妨げになることを百も承知で取材ヘリを飛ばして爆音を轟かせるのは毎度の光景で、過酷な避難生活で疲れ果てている被災者に大光量のビデオ用ライトを当て(→ 写真)、「今のお気持ちは?」などの愚問とともに容赦なくマイクを突きつける無神経さも健在である。

さらに、「より悲惨な被災者」を探し回っては特集して「お涙頂戴」を演出したり、健気に頑張っている被災者を追いかけて「感動的美談」に仕立て上げるのも、いつもの得意技である。

テレビ局にとって人的・物的被害はあくまで「ネタ」なので、被災者の気持ちを察したり、寄り添ったりという「人の心」を求める方がそもそも間違っているが、フジテレビ系列「関西テレビ」の中継車が、ガソリンスタンドで順番を待つ被災者の車列に割り込んで給油した事実(局側もそれを認めて謝罪)に至っては、もう「人でなし」のレベルである。

そしてついに、テレビ朝日系のカメラマンが女子トイレを盗撮し、全国ネットでその映像を流すという「大事件」を起こした。冒頭写真でも分かるように、左手前の個室内に人の足が映っており、明らかに「使用中」の撮影である。

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まぁ正確には、「77歳の女性が避難所のトイレで死亡していた」というニュースの際の「参考映像」であり、これが演出的な効果を狙ったイメージカットであろうことは、私も写真家の端くれとなので察しはつくが、とはいえ人がいるかどうかの確認もせずにこのアングルでの撮影は「盗撮」そのものである。

どのような理由をつけても、一般人がこのような画を撮れば「即逮捕」の刑事案件であり、「うっかりしていた」「知らなかった」が通用するはずもない。だが、テレビ局は「報道」という大義さえ振りかざせば、盗撮どころか放火・強盗・殺人さえも免罪になるであろう特権をお持ちのようだ。

大災害の中継報道ではなぜか、神妙なはずのレポーターの表情に「楽しさ」が滲み出ている。被災地はあくまで「出張先」であり、そこには商売ネタとしての「不幸で悲惨な人間」がゴロゴロ転がっている宝の山だからである。

自身や家族には及ばない「他人の不幸」をタダ(仕事)で見て回れるのだから、業界特有の野次馬根性は今回も遺憾なく発揮されている。取材クルーたちは、心中こう叫んでいることだろう。

「うれし!楽し!大災害!」




【追記1】2016.04.21

今度は日本テレビ系読売テレビ「ミヤネ屋」がやらかした。雨の中、レポーターが子供たちを払いのけ、雨ざらしにしている光景である。
(→ GIF動画)

もう、何をか言わんや…ですな。

報道陣 「いま、足りないものは何ですか?」
被災者 「あんたたちマスコミのモラルです」


【追記2】2016.04.22

追記1の「子供たちを払いのけた件」について、当該局が釈明したので転載。

「アナウンサーが子どもを無理にどかせた事実なかったと判断」
熊本県民テレビ、「ミヤネ屋」取材への批判受けコメント


4月21日に放送された「ミヤネ屋」(日本テレビ系)で、「アナウンサーが炊き出しに並んでいた子どもを追いやった」場面があったと批判されていた件について、熊本県民テレビ(KKT)がコメントを発表しました。

当該の放送では、KKTのアナウンサーが益城町の避難所で焼き芋の炊き出しをしていたボランティアの男性をインタビューしていました。その際に、アナウンサーがボランティア男性の手前にいた子ども2人をどかせて雨の中に追いやったとする声がネットで上がっていました。

同局は、子どもたちは炊き出しを手伝っており、列には並んでいなかったとし、インタビューが始まったので自発的に退いたと説明。視聴者から指摘を受けて再度アナウンサーを派遣し、子どもと親族に経緯を説明したところ、子どもたちに「テレビ局にどかされた」という自覚はなかったと述べています。

同局は、アナウンサーが炊き出しを邪魔したり、子どもを無理に雨の中に出したりした事実はなかったと判断したものの、「この映像で視聴者の方々に不快な思いをさせたとすれば、お詫び申し上げます」と謝罪しています。

(ねとらぼ 2016.04.22)

このコメントを信じるか信じないか…それは、あなた次第です(笑)


カテゴリ : 報道誹議

「なんでも自動化」で衰退する運転技術

2016/04/14(木)


「自動車」とはいうけれど、今や当たり前となったトランスミッションの自動化(オートマ)に始まり、最近のメーカーは自動アシストブレーキや踏み間違え衝突防止アシスト、さらに自動ハンドル、自動駐車、自動ハイビームなど、あらゆる運転操作を自動化し、子供でも運転できるような車づくりに力を注いでいる。

それどころか、一部の運転操作ではなく「運転そのもの」を自動化するのが最終目標とされる向きもあり、これではいつか免許制度自体がなくなり、車は子供のおもちゃになる時代が来ることだろう。

そんな折、国土交通省は各メーカーに対し、一定の暗さになるとヘッドライトが自動で点灯する「オートライト」機能の装備を義務づける方針を固めたという。

薄暮時の無灯火での事故が多い状況を踏まえた結論のようだが、先述のあらゆる自動化に通じる行政やメーカーの本末転倒ぶりを象徴する政策である。

薄暗くなってもライトを点灯させないドライバーが多いのなら「強制的に点けさせよう」という安直な発想は「木を見て森を見ず」の典型で、事故を減らす根本的な対策にはなっていない。

例えば、アクセルとブレーキの踏み間違え事故は国内で年間7千件もあるといわれるが、両ペダルは直感的かつ無意識に操作されなければならない(いちいち考えて操作するものではない)ので、これができなくなったドライバーは「運転してはいけない」状態になったことになる。

ヘッドライトの点灯にしても然りで、薄暮時どころか夜間でも平然と無灯火で走っている車は頻繁に見かけるが、自車の前方が暗いことに気付かないドライバーは、もうその時点で運転する資格はない。免許を自主返上するか取り消し処分を受けるべきで、それだけで多くの事故を未然に防げることになる。

…と書くと、かなり過激な主張と感じられるかも知れないが、車の運転というものを軽く考えているドライバーがあまりにも多いのが実情で、それ以前に日本の免許取得制度自体も問題点だらけだ。

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日本の免許取得にかかる費用の高さと時間の長さは世界一とも言われるが、形ばかりの路上教習はするものの、基本的には教習状内のコースを「教わった通り」に運転できれば免許は取れてしまうのが実態だ。

本来は、刻々と変わり続ける実際の交通・道路状況に対応できる技能が備わらないと与えられるべきではない免許が、どれほど資質のない者でも最終的にはほぼ間違いなく手にすることになり、「走る凶器」の操作権を得てしまう。

そもそも、5年も10年も運転していないペーパードライバーが制度上の「優良運転者」とされる国だし、免許や車の周りには「利権」がごっそりとあるので、運転に必要な感性やセンスの有無に関係なく免許取得者は日々大量に生み出されている。

現在は自発光式メーターを採用している車も増えているが、基本的にポジション(スモール)ランプあるいはヘッドライトを点けないとメーターパネルは真っ暗なままだ。つまり、無灯火走行しているということはメーターを見ていないことになる。

メーターを見ないで運転をしているドライバーは、対向車が来ているのにハイビームを消し忘れたり、半ドアのままでも気付かずに運転している。いずれの場合もメーターにシグナルが出るので、普通は気付くものだ。

それ以外にも、直前に大きく右に膨らんでから左折するケース。これは内輪差によりリアタイヤが縁石などと接触するのを避けるため無意識に行ってしまうものだが、これは車両感覚の欠如であり、リアタイヤの軌跡をイメージできていないことによる。

さらには、サイドミラーを畳んだままのケース。これはもう論外で、「私は周りを全く見ていません」と言っているようなもので、そんなドライバーの9割が女性である。これは別に女性差別というわけではなく、累計36万キロを運転してきた経験に基づく事実である。

「1姫 2トラ 3ダンプ」という言葉をご存じだろうか。
「近づくべきではない危険な車」を揶揄している。

「1姫」は女性。一点集中で周りを見ないため。
「2トラ」は酔っぱらい。酔う=トラになるという言葉から。
「3ダンプ」は文字通り。積載状況によって制動力が変わるため。

この「1姫」については、性差で脳の働きが違うため責めることはできないのかも知れないが、少なくても車の運転に適した脳ではないようだ。

ともあれ、運転操作のミスによる事故が多いからその部分を自動化するのでは、必要な運転技術がますます衰退するだけである。そうではなく、運転に向かないドライバーを何とかするべきではないのか。ここを棚上げして国交省や警察庁が「事故減少」ばかり叫んだところで、何の解決にもならないだろうに…。

カテゴリ : 時事社会

まかり通った「子供は害悪」思想

2016/04/12(火)



「ニンビー(NIMBY)症候群」という言葉をご存じだろうか。
“Not In My Back Yard”(自分の裏庭はダメ)の略で、要は「施設の必要性は認めるが、ウチの近所には建てないでくれ」という姿勢や主張を指す言葉だ。

いわゆる「迷惑施設」や「嫌悪施設」と言われるものが対象で、各種処理場、遊技場、刑務所、精神病院、葬儀・火葬場などが代表的だが、「幼稚園・保育園」もそのうちのひとつとされている。

千葉県市川市で今月開園予定だった私立保育園が、近隣住民の「子供の声でうるさくなる」との反対を受け、開園を断念していたことが話題になっている。

待機児童問題が深刻化する中で、新しい保育園の建設を排除する動きと、それに園側が屈したというニュースは大きな反響を呼んでいるようで、世間では総じて住民側の態度に疑問を呈する声が大きいようだ。

反対住民はほとんどが高齢世代のようだが、自身が子供だった頃のこと、自身も子育てをしてきたこと、そして今は自身の孫が幼保園に通っている頃であろうことを考えると「お互い様」という謙虚な気持ちが生まれようものだが、さにあらず。「自分だけは静かな環境で過ごしたい」という我欲を貫き通し、何ら違法性のない健全施設を建設中止に追い込んだ。

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子育て経験のない私でさえ、子供たちの元気な遊び声は「心地よいBGM」だと思っているのだが、反対住民にとっては「迷惑な騒音」であり、自身も我が子をその「迷惑施設」に通わせていた過去については「それはそれ」というスタンスのようだ。

日本の未来を担う子供たちを育てる大切な施設(の建設)を潰したという事実は大きな批判の対象になったようで、ネット上では「保育園がダメなら、近々世話になるはずの葬儀屋を誘致してやれ」、「もはや糞尿痰しか生産しない老害は静かな姥捨山で暮らせ!」と容赦ない。

ともあれ、今回のような事例は他にもたくさんあるようだが、もはや「社会で子供を育てる」という意識は消滅しつつあるのかも知れない。そう、基本的に人間は「自己中心主義」を持つ唯一の動物なのだから…。

カテゴリ : 時事社会

職業政治家の資質・体質・本質

2016/04/02(土)

政治家が「市民の下僕」を演じるのは選挙前だけ ※写真はイメージ


国会・地方議会を問わず、自民党所属議員の失言や失態に関する報道が止まらない。この2ヶ月に限定しても、以下のような事例が騒がれた。

・02/07 丸川珠代環境相
 講演で「国の除染基準は何の根拠もなく、時の環境相が決めた」
・02/09 島尻安伊子沖北相
 記者会見で歯舞群島を「はぼ…なんだっけ」
・02/12 宮崎謙介衆院議員
 育休を宣言しながら、妻の妊娠出産中の不倫で辞職
・02/17 丸山和也参院議員
 参院憲法審査会でオバマ米大統領を「奴隷」
・02/29 安倍晋三首相
 衆院予算委で「日本死ね!」ブログは「匿名で確認しようがない」
・03/08 松島みどり元法相
 衆院外務委で、居眠り、大あくび、読書、携帯いじり
・03/15 林幹雄経産相
 衆院予算委で原子力政策に関する質問に答えられず、勉強不足認める
・03/15 石破茂地方創生相
 衆院地方創生特別委で別法案の提案理由説明
・03/16 吉田清一滋賀県議
 センバツ出場の滋賀学園の激励会後、選手らに「1回戦負けしろ」
・03/18 山田俊男参院議員
 自民党本部での会合後、農協関係者に暴力
・03/24 大西英男衆院議員
 細田派会合で「巫女(みこ)さんのくせになんだ」
・03/29 勝木勇人札幌市議
 討論中の共産党市議に対して「精神鑑定を受けた方がいい」

中には、メディアが揚げ足を取り勝手に騒いだだけというケースもあるのだが、とりあえず「報道され話題になった」事例である。

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自民党議員であるということに関しては、やはり政権与党という「最高権力側」に属しているがゆえの奢りがあるのは確かだろうが、政権側だからこそメディアにマークされ、発言が目立ちやすいという側面もあるだろう。

だが、過去の政治評論活動を通じて数多の議員と面会してきた経験から断言できることは、「政界でまともな人間は、党派を問わず2割程度」であり、失言や失態など「想定内で、珍しくもない」ということだ。

当時の私は「市民の代表者たる者(議員)には相応の資質と能力が不可欠」という青臭い持論を持っていたのだが、最後は「そのような人物ほど選挙なんぞに出ようとしない」という結論に至ったものだ。

本来、議員は市民の代表者であると同時に「公僕」なのだが、それを自覚するのは選挙の時だけで、当選してしまえば「先生」と呼ばれ、各種の利権にありつけ、相応の権力を手中にできるため、(支持者以外の前では)後ろに倒れそうなほどふんぞり返っている。そして、国会議員・都道府県議・政令市議には、一般市民には考えられないほど高額な歳費(議員報酬)が約束される。

地方議員に与えられる「政活費」(政務活動費)はほとんどが事実上の「生活費」として消費されるが、たとえ市民団体等が使途に異議を唱えても、ほとんどの市民が無関心であり、それを知っている議員や会派はデタラメに使い放題、業務上横領のようなことも平気でやっている。

では、選挙の時に唾を飛ばしながら訴えたはずの「政策」についてはというと、当選してしまえば「何のことやら…」である。法律や条令案を自身で書いて提出する「議員立法」に取り組む者などほとんどおらず、採決時に党派会派で強制される賛成・反対票を投じるだけの「投票マシーン」と化している。

ほとんどの議員(職業政治家)には(市民のための)「自己犠牲」という概念はなく、自身の利益や将来のことしか頭にない。議員に必要な知識や教養を身につけるために勉強する時間があれば、次の選挙のための「地元回り」に費やすのが常である。

日本の選挙というものが、政党票や組織票という「しがらみ」に支配されている以上、候補者の人格や能力は二の次なので、当然ながら「人として標準以下」の議員が量産されることになる。

「政治家の質は国民の質に比例する」という的を射た言葉があるように、彼らを選んだ私たちがいちばん悪いのだ。今さら失言や失態で騒いでも仕方ないし、今まで通り「1億総無関心」、「おまかせ民主主義」でいいではないか。

あほくさ… ┐(´д`)┌

カテゴリ : 政治選挙

左翼メディアの「非国民」ぶり

2016/03/29(火)

メディアが国民に隠し、決して報じない安保法制 「賛成」 デモ


集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法が、本日午前0時に施行された。主に自衛隊法・国連平和維持活動協力法・周辺事態法・船舶検査活動法・武力攻撃事態法などが改正、国際平和支援法が新設された。

ここ最近、道新などの反体制メディアは連日のようにプロ市民を中心とする反対デモをひとつ残らず取り上げ、あたかも「国民の総意」のような印象操作をしているが、多くの国民は冷静である。(サイレント・マジョリティ)

一方、共産党や民進党(旧民主党)はもちろんのこと、社会の公器であるはずの新聞までもが安保法案を「戦争法」と言い換え、「戦争する国」「戦前回帰」という言葉で己のプロパガンダに利用してきた。

改正法の条文をきちんと読めば、本質は「反・戦争法」だということはサルでも分かりそうなものだが、デモに参加している面々は一行も読むことなく、イメージと感情論だけで反対を叫んでいるようである。(ノイジー・マイノリティ)

現在、日本は世界のほとんどの国と良好な関係を保っており、日本に敵対心を抱いているのは中国・韓国・北朝鮮の特亜3国だけである。また、この安保法の施行に反対している(脅威を感じている)のも、この3ヶ国くらいのものだ。

これらの国が日本を侵略してきた場合、自衛隊は国と国民を守るために「個別的自衛権」の発動、つまり防衛という名の「戦争」をすることになるのだが、これについてはプロ市民たちも左翼メディアも沈黙を貫いている。己の論理矛盾を突かれたくないからである。

過激派が主導する反対デモばかりを、しかも彼らを「一般市民」のように装って報道する左翼メディアの究極の目的は、おそらく外患誘致と内乱誘発なのだろう。ここまでくると、立派な「非国民集団」である。

それとも、単なる「体制に反対し、戦いを挑むオレかっこいい」という左翼特有の勘違いナルシシズムなのだろうか…。
まぁ、気の済むまで…(-∀-)

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【過去関連記事】
・あぶり出された「日本の暗部」 (2015.02.03)
・「唯一の平和憲法」という無知と赤恥 (2014.10.10)
・座して死を待つ「第9条」 (2014.05.25)
・「9条脳」は今日もファンタジー (2014.05.04)

カテゴリ : 報道誹議

見栄と意地だけの「北海道新幹線」

2016/03/26(土)


本日、北海道新幹線が開業した。

…と言っても、九州内を運行する九州新幹線とは違い、東北新幹線が延長して函館(北斗)に「届いた」というだけのこと。多くの道民にとっては「どうでもよい話」なのだが、道内各メディアは「全道民の悲願」のように誇張し、狂ったように報道している。

心から喜んでいるのは、青函トンネルを含めた建設工事や新幹線利権に群がる利害関係者くらいなものだろう。少なくても、「旅行やビジネス客が新幹線の道内延伸を待ちに待っていた」…わけではない。

その証拠に、開業日である本日ですら空席があり、今日から9日間の予約率も約25%だという。1982年に整備新幹線計画が凍結されて以来の「北海道の意地」だけであり、決して利用者の需要に応じて建設されたものではない。

「新函館北斗」という長ったらしい駅名についても過去に苦言と疑問を述べたように、利用者の利便性などクソ食らえ、観光資源はほとんどないのに見栄と自己顕示欲だけで「北斗」という文字をねじ込むなどの見苦しさも見せていた。

そのくせ、駅前開発はほとんど手つかずなので観光のしようがなく、ここで降りた客はほぼ例外なく北斗市から出ることになる。そして、新幹線開業に伴う本日のダイヤ改正では、道内ローカル線の運行体型が大幅に見直され、多くの地元住民の足を奪ってしまったのだ。

人工密度の低さは全国一、高速道路はガラガラ、一般道も渋滞とはほぼ無縁…交通移動者が極端に少ない北海道に、新幹線など必要ない。

カテゴリ : 経済産業

傲慢すぎた「弱者ビジネス」

2016/03/24(木)



「交通弱者」という言葉がある。言わずもがな、(自転車も含めた)「歩行者」のことだが、これはあくまで物理的な力学上の話である。

例えば、歩行者の全面的な過失によって車両に轢かれた場合でも、日本では否応なく車両の方が刑事・民事・行政上の責任を問われるので、物理的な弱者は「歩行者」でも、法律的な弱者は「車両」ということになる。

同じ理屈で、身体あるいは知的障害者は「社会的弱者」と言われるが、障害を振りかざして「差別!」という言葉を発しただけで世間は萎縮し、その瞬間に「道徳的強者」へと変身する。そういう意味では健常者の方が「弱者」なのだ。

これを見事に利用・体現してきたのが、デビュー著書「五体不満足」で知られ、次期参院選では自民党公認での出馬が確定的と言われている乙武洋匡だ。

今年は、ベッキー・宮崎謙介・桂文枝・石井竜也など週刊誌報道による著名人の不倫騒動が後を絶たないが、今度は教師や教育委員という「聖職」も務めた乙武までもが不倫をスッパ抜かれ、しかも5人もの女性との関係を認めたというのだから、当然ながら世間は大騒ぎだ。

これで参院選出馬は微妙な状態となったとはいえ、素早く謝罪コメントを出し、あろうことか奥さんにも「自分も悪かった」と謝罪させるという奇策に打って出たことで、「ダメージを最小限に抑えて出馬に踏み切る」という向きもある。比例代表で出れば当選は自動的で、世間もすぐに忘れてくれるからだ。

本来は「不倫」という倫理上の問題であり、障害の有無とは全く無関係な話なのだが、メディアは関連団体からの抗議を恐れて、すぐに収束させることだろう。他の不倫タレントと「平等」に扱えばいいはずなのに、「障害者だから」批判はタブーなのだ。(これこそ、逆の意味での「差別」なのだが…)

しかし、彼の性豪ぶりや倫理観はともかくとして、総体的な人格を考えた場合、およそ「選良」には値しないと言わざるを得ない。

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著書の大ヒットにより富と名声を得た乙武は、その後の言動も注目される存在となり、今やツイッターのフォロワー数も80万を超える著名な「文化人」である。だが、いつしか彼は自身の成功に溺れるようになり、「障害」を武器にした傲慢な性格が見え隠れするようにもなった。

その代表例ともいえる事例が、2013年の「レストラン入店拒否騒動」だろう。エレベーターが止まらない2階の店を予約したものの、車椅子であることを事前に伝えていなかったため、当日の店側は介助を事実上拒否した。これに立腹した乙武がツイッターで店名を晒して批判した…というもの。

車椅子の客を「差別」するべきではないが、健常者とは違う配慮という意味で「区別」は必要になる。事前連絡のなかった車椅子を慣れない従業員が抱えて階段を上り、万が一にも転落事故が起きた時の店側の責任は計り知れない。

つまり、店側は「入店」を拒否したのではなく、責任の持てない「介助」を拒否したに過ぎない。しかし、これを「障害者差別」と受け止めた乙武は、自身の発言の影響力を知りながら小さな個人店の実名を晒し、糾弾した。これこそ「弱い者いじめ」である。

乙武は日頃から「障害は不便だけど、不幸ではない」などと繰り返して好感度を上げていったが、いざ今回のようなことがあると「俺を誰だと思ってるんだ!天下の障害者様だぞ!」とばかりに“弱者”を利用してきた。

つまり、彼にとって“障害”とは、人をひれ伏させる「印籠」であり、敵を大量殺戮できる「兵器」であり、カネを生む「商売道具」なのだ。

このような人格なので必然的に“アンチ”は増え、彼のツイッターは頻繁に炎上することになる。それに追い打ちをかける不倫スキャンダルとくれば、当然ながら「五人大満足」、「女体満足」、「妻だけじゃ不満足」「ゲスの極み乙武」などとネット上で容赦なく皮肉られるのは当然の帰結ともいえる。

日本のバリアフリーは決して「完備されている」とはいえない状況だが、それでもこの社会は障害者に配慮し、気を遣っているはずである。それを「当然の権利」と言わんばかりの唯我独尊な態度を、世間では「思い上がり」という。

この不倫騒動は、そんな人格の彼への「天誅」だったのかも知れないし、傲慢な「弱者ビジネス」も終焉の時を迎えた…ということなのかも知れない。

余談だが、例の「入店拒否」について乙武が綴ったブログ文章(体裁は謝罪文)を、謎の「赤ペン先生」が添削指導したことがネット上で再び話題になっているので、ここにも画像を転載してみる。

果たして、「大ベストセラー作家」でもある彼の文章力とは…?

(文中敬称略)


(全6枚、画像クリックで拡大)



カテゴリ : 時事社会
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 山下 浩

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