あばよ、横路。

民進党の横路孝弘(衆院道1区)が、やっと政界引退を表明した。
次期衆院選には出馬せず、元秘書の道議・道下大樹(西区)を後継候補に充てるというが、遅きに失した感は否めない。政治家として最大の「記念」になったであろう衆院議長の職を花道に、12年の衆院解散時に引退すべきだった。
だが、懲りずに出馬して小選挙区で落選し比例で復活するという「みっともなさ」を演じながら、また一兵卒として国会に戻った。その後、議員として何をしたかというと…法案採決以外は特に何もしてこなかった。
かつては「社会党のプリンス」など言われていたようだが、政治家として絶対にやってはいけない罪を犯した過去は永久に消えず、そもそも議長を務めるような資質を持つ人間ではない。そう、72年の外務省機密漏洩事件(西山事件)における「裏切り行為」である。
長くなるので詳細は省くが、前年の沖縄返還に伴う日米政府間の「密約」とされる証拠資料を「国会で追及する」ことを目的に毎日新聞の西山太吉記者(当時)から入手したが、その際の「情報源の秘匿」という絶対の約束を反故にした安易な取り扱いにより大騒動に発展、大きな「事件」に発展させた。
横路本人は後に、己の軽率さを「若気の至り」と釈明していたようだが、つまりは「若造の功名心」であり、そもそも国会議員の立場で使うべき言葉ではない。この引退表明を受け、西山氏は「(横路を)確固とした政治信条に基づいて歩んだ政治家という印象ではない」(朝日新聞)とコメントしたが、その通りだろう。
道知事も3期務めた横路は、北海道新聞(の思想)や前札幌市長の上田文雄と並び、北海道を「赤い大地」に染めた 犯人の一人だ。近年は高齢化も相まってほとんど影響力がなかったとはいえ、個人的には彼を「北海道のガン細胞」と評価していたので、引退は大歓迎だ。
最後に、北海道の納税者として一言。 … あばよ、横路。
(敬称略)
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カテゴリ : 政治選挙