球審の白井です(半ギレ)

NPB随一の人気者(?)、白井一行審判員(左)
仕事が入っていない夜、私はテレビでプロ野球観戦をすることが多い。札幌に住む私はもちろん、北海道日本ハムファイターズが好きではあるのだが、贔屓チームというより「球審は誰か」という価値観で試合を選ぶので、観るのは必ずしもファイターズとは限らない。
プロ野球の審判情報は、「NPB審判情報」というツイッターで毎日確認できる。対戦カードごとの球審と塁審名が逐一更新されるのだが、球審に「白井」という名前があった時、私は密かな楽しみを実行している。
その前に、この「白井」という審判員のことを簡単に説明しよう。
白井一行氏は、大半のプロ野球ファンは気にもしていない審判員という存在の中で、おそらく最も有名な人物ではないだろうか。大半の審判員が元プロ野球選手で、(失礼ながら)「大成できなかった末の転向」というケースが多い。
そんな中、白井氏は専門学校を卒業後すぐに審判になった変わり種で、自ずとデビュー年齢も非常に若い「エリート」ともいえる。一方で、「(プロ)選手経験がない」ということは「選手の気持ちも分からない」わけで、選手や監督への不遜な言動で物議を醸すことも多く、また「誤審が多い」という評価も少なくない。
さらに、ある企画のインタビューでは自身の「退場宣告の多さ」を自慢気に語っているが、「伝家の宝刀を気軽に乱用している」として批判は多い。たが、白井氏が有名になったいちばんの理由は、「奇声」とも言われるストライクコールにある。論より証拠、まずは動画↓で確認して頂きたい。
このコールの大きさは、特にラジオ中継を聴いている時に際立つ。なにせ実況アナの音声よりも大きく耳に響くのだ。そのため、映像がなくても「今日の球審は白井か…」と特定できる唯一無二の審判員なのである。
ちなみに、「NPB審判情報」は、球審が白井氏の時はこのように記している。
また、度重なる傲慢な態度に、ファンは「半ギレ」という修飾語を施し、白井氏の場内放送に見立てたこんなフレーズがネット上に出回った。
【えー球審の白井です(半ギレ)。ビデオ判定の結果、ビデオが私と異なる判定を映していたため、ビデオを退場としプレーを続行します】―
現在はこれを基に、オリジナルを作るのがファンの間で“プチ流行”している。
そして、先述した「“白井球審”の時の密かな楽しみ」とは、「球審 白井」というキーワードでツイッター検索をしてファンの反応を見ることで、数々のツイートがいつも楽しませてくれる。そのキャプチャ(一部)がこちらである。実に多くの「悲喜こもごも」がツイートされ、例の「オリジナルフレーズ」も散見される。
「球審担当」というだけで、これほど反応がある審判員は白井氏くらいのもの。良くも悪くも、人々から注目されるのは人気の裏返しであり、「愛される個性派」といっていいだろう。
さて、次の「奇声」は、いつ、どのカードなのかな…

- 関連記事
-
- アマ野球審判員もいよいよ始動 (2015/02/01)
- 審判@札幌ドーム (2014/08/23)
- 球審の白井です(半ギレ) (2014/08/07)
- 少年野球という「教育」 (2014/06/24)
- ルールの番人…「審判」という立場 (2014/05/18)
カテゴリ : 野球審判