「便乗値上げ」こそ誠実に…

時に「(山下さんは)ざっくばらんだよね…髪型が」とも言われるように、ヘアスタイルにはポリシーも執着もない。つまり、数千円もかけて「総合調髪」をする必要がない私が利用している理髪店は“1,000円カット”で知られる「QBハウス」。
先日、ここで順番待ちをしていた際に目についた、4月1日の消費税増税に伴う価格改定の告知(上写真)を見て、何となく違和感が…。
【現 行】 1,000円(税込)
【改定後】 1,080円(税込)
しばし考え、やっと理解した。こりゃ明らかに「便乗値上げ」だろ…。
現行料金の内訳は、
本体価格 952円(端数切り捨て)+税 48円(5%)
という計算になる。そして増税分を転嫁するのであれば、
本体価格 952円+新税 76円(8%、端数切り捨て)=1,028円
であり、せいぜい少し切り上げて1,030円とするのが本来の新価格であるべきだ。ところが、同社は本体価格を約50円上乗せして1,000円にし、これに8%を課税したことになる。
QBハウスのHPにも「料金改定のお知らせ」として詳しく書かれているが、その理由を「増税後に現行価格の維持は難しいため」としている。あたかも「増税分だけ値上げする」と言わんばかりの表現だが、同社は本体価格も便乗して上げるも、それに対する言及は一切ない。
まぁ、ただでさえ激安価格なのだから、1回につき80円の値上げに目くじらを立てるつもりもないが、企業姿勢としてどうなのだろう…。一見すると増税分だけが上がるような印象を受けるトリッキーな数字の変化だけに、本体価格も上げたことはきちんと伝えるべきだろう。
「税込み1,000円」が「税抜き1,000円」になったところで客足は変わらないだろうが、だからこそ利用者にはもっと誠実に正しく情報を伝えてほしい。
「デフレの象徴」であり「安かろう悪かろう」のイメージが根強いこのような低価格商売が今後も長らく重宝されるわけではないのだから…。
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カテゴリ : 経済産業