市民の冬スポーツ率が1割とは…

本日付の北海道新聞「札幌圏」の特集では、足が遠のいたスキー客を呼び戻すため、市内の各スキー場による集客作戦が紹介されていた。
バブルの頃がピークだったスキーブームはとうの昔に終焉し、その後のスノーボードブームも過ぎ去った。近年、国内のスキー人口は減少の一途で、私なりの原因分析を過去のエントリ「斜陽するスキー業界の正念場」(2012.11.11)で紹介したので読んでみてほしい。
スキー客の減少を裏付けるかのように、同紙同欄に併記されていた記事には、札幌市の調査による市民の「ウィンタースポーツ実施率」は11.7%、約10人に1人という絶望的な数字が踊っていた。冬季五輪の開催都市とは思えない低率には少なからずショックを受けた。
私が始めてスキーを履いたのは3歳の時。趣味にしていた父に連れられ、シーズン10回ほど滑っていた。しかし、中学生にもなると「親と一緒」というだけで恥ずかしい年頃でもあり、しかも「たった2~3分の滑走のために10分もリフトに乗るなんて刹那的すぎる」と考えるようになり、次第にスキーに対する興味を失っていった。
そして15歳の冬を最後に約20年間、スキーから遠ざかっていたのだが…。
34歳だった2002年1月、友人から「騙されたと思って一度やってみろ」と強く勧められたのがキッカケで、子供の頃には無かったスノーボードというものの魅力にハマッた。前述の「刹那的」と思う気持ちは変わらないが、滑走中の快感はそれを帳消しにした。横乗りという独特なスタイルも、スキーしか経験がなかった自分には新鮮だった。
そして約3年後の04年12月、シーズン2回目のスノーボードを楽しんでいたところ、連れのスキーヤーから「騙されたと思って一度やってみろ」とファンスキー(ショートスキー)を借りて滑ってみたところ、「おぉ!スキーってこんなに楽しかったのか!」とハマッてしまい、22年ぶりに復帰。それまでのブランクを取り戻すため、以降はスノーボードよりもスキーが中心になり、それは今も変わっていない。
スキー人口の減少には様々な要因があるのだろうが、それにしても札幌市民で1割しかウィンタースポーツを楽しんでいないというのは深刻だ。道内の豪雪地域に比べれば札幌の積雪量は少ない方だが、それでも市民にとって“雪”とは「楽しむもの」ではなく「闘うもの」なのかも知れない。
間もなくソチ冬季五輪が開幕するが、これを機に雪上滑走の楽しさを再認識してほしい。市内にこれほど多くのスキー場がある都市は他にないのだから…。
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カテゴリ : 時事社会