大人になれない民主党議員

両院議員総会に先だって行われた民主党の懇談会では、野田首相や執行部への怨嗟の声が相次いだという。(最下部に引用記事、一部敬省略)
懇談会には落選者も参加したようだが、彼らによると敗北の理由は解散時期が悪かったからで、もっと引き延ばしていたら勝っていたと言わんばかりである。だが、少なくても小選挙区に出馬した現(前)職の場合、きちんと仕事をして実績を残していれば、党に逆風が吹いていようが票は集まるものだ。
みな自分のことばかりで、国や国民をどうするかという話は全く聞こえてこない。落選するような政治しかできなかったのを棚に上げ、トップに責任を押しつけるような人間だから、有権者に根性を見透かされたのだろう。
07年の参院選で、姫井由美子

だが、これを見ても分かるように、民主党は被災者の救済より組織を守ることの方が大切な政党である。もともと「国民の生活が第一」は民主党のスローガンだったが、やはり彼らの本音は「自分の生活が第一」だったようだ。
落選者は、なぜ民主党が「売国・反日政党」と言われているのかを自問自答し、「国会議員」という公僕の本質を見つめ直し、そして顔を洗って出直してこい。
傷心の民主、再生の道険し 「なぜ解散」落選者と地方から批判
衆院選の壊滅的大敗から再生への道筋は険しく、執行部は「どうして負けると分かっていて衆院を解散したのか」と激しい批判にさらされた。
22日午後、都内のホテル。民主党が25日の代表選日程を決めた議員総会に先だって開いた国会議員と衆院選の落選者、都道府県連幹事長ら約340人との懇談会では、衆院選の徹底した総括や、来年夏の参院選に向けて早期に新代表を選ぶよう求める意見が相次いだ。
衰退する党勢を象徴するかのように、外は冷たい雨がぱらついた。代表の野田佳彦首相は「多くの仲間を失ったことは痛恨の極み。言葉もない」と冒頭に謝罪した以外は沈黙を守った。「なぜ、こんな時期に解散を」。恨み節の質問に答えることはなかった。
「理屈がどうあろうと、大量に離党者を出すようなことは絶対にやっちゃいけなかった」。佐賀県連の園田泰郎代表代行は執行部に苦言を呈した。「最強の精鋭野党を作り、ここにいる全員が戻って来られるようにしてほしい」。落選した候補者からも悲痛な訴えが相次いだ。
参院選まで約半年しかない。年末年始の支持者回りで「党の顔」さえ決まっていなければ出遅れる-。福岡県連の吉村敏男幹事長は「再生は、とにかく早く新代表を決めて、地方組織を建て直すことに尽きる」と語る。
ただ、代表選の日程は25日と決まったものの、手を挙げたのは海江田万里元経済産業相だけ。
来年夏の参院改選組を含めて、党内に待望論がある細野豪志政調会長は、懇談会で若手議員から「火中のクリを拾わない先輩は情けない」と暗に決起を促されたが、首を縦には振らなかった。
岡田克也副総理や前原誠司国家戦略担当相の立候補を求める声もあるが、大敗を招いた首相との「共同責任」を問う意見も強い。再生への一歩を踏み出しにくい状況で、懇談会の議論は2時間半に及んだが、妙案は見いだせなかった。
「落選者を支え続ける。方針は早急に示す」と輿石東幹事長。今は党のさらなる分裂回避で手いっぱいの様子だ。
(西日本新聞 2012.12.23)
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カテゴリ : 政治選挙