
もっぱら正月3ヶ日に集中して活動し、「最も多くの日本人を殺してきた」ことで知られる食品兵器
「餅」(もち)が、今年も大量殺戮を行っている。1~2日に全国で128人を病院送りにし、うち9人を殺害したという。(最後部に報道記事)
もはや新年の風物詩ともいえる「餅をのどに詰まらせ死亡」というニュースだが、これだけ報道かつ注意喚起されているのに、なぜ丸呑みするような食べ方をする(させる)のかという疑問はさておき、思い出すのは
「蒟蒻畑」騒動だ。
こんにゃくゼリーをのどに詰まらせて死亡するという「報道」が相次いだことで
「主婦連合会」(主婦連)などの
クレーム消費者団体が騒ぎ出したこともあり、マンナンライフの「蒟蒻畑」が一時販売中止に追い込まれたのは記憶に新しい。
だが、厚生労働省の資料によると、こんにゃくゼリーが原因の死亡件数は餅・米・パンなどと比較してもはるかに少なく、毎年4千件以上ある食品による窒息死亡事故の0.04%に過ぎない。製品の特殊性ゆえに報道が過熱しただけのことだったのだが、当時の消費者行政担当相である野田聖子は「蒟蒻畑」のみをターゲットに販売禁止措置を強行した。
これについて野田は、同種のこんにゃくゼリーを製造する地元企業「浪速製菓」から政治献金を受けていたため、便宜を図るために同社のライバルであるマンナンライフを潰そうとした…という疑惑もささやかれたが、真相は藪の中だ。
それはともかく、不思議なのは主婦連がダンマリを決め込んでいることだ。こんにゃくゼリーの時には鬼の首を取ったように威勢がよかったのに、餅による事故が続いても
「餅を規制させなさいよ!キーッ!」とは叫ばない。この非一貫性には「ひょっとして自分も食ってるから?」と勘ぐりたくなる。
こんにゃくゼリーによる事故も本人や保護者による不注意であり、遺族がマンナンライフに対して起こした訴訟でも、設計・包装袋の警告表示・販売方法などの争点で「製造物責任法上の欠陥は認められない」と結論づけられている。
「そもそも高齢者や子どもが食べてはいけないお菓子が流通していること自体がおかしい」(主婦連・佐野真理子事務局長)のであれば、
だったら「飴」も規制しろという理屈になり、際限のない話になってしまう。
死亡件数が圧倒的に多い「餅・米・パン」も同様で、これらに対してもイチャモンをつけると自分も食えなくなってしまうから、
都合の悪いことには「見ざる言わざる聞かざる」なのだろうか…。
「これはもしや…」と思い、
主婦連のHPを見てみると案の定、
「原発もTPPも集団的自衛権も全部反対とにかく反対!」と叫ぶ左翼系のプロ市民だった。理不尽に攻撃されたマンナンライフには、幸多からんと祈るだけである。
餅をノドに詰まらせる事故多発、全国で9人死亡
餅を喉に詰まらせる事故が各地で相次ぎ、読売新聞の2日夕のまとめでは、1~2日に全国で少なくとも128人が救急搬送された。
このうち東京都と千葉県の各3人と大阪府、青森県、長崎県の各1人の計9人が死亡。心肺停止も13人に上った。
東京消防庁によると、1日正午頃、東京都国分寺市の男性(84)が、自宅で家族と餅を食べた際、喉に詰まらせて死亡。江東区でも男性(76)が死亡した。
長崎県平戸市では、神社で振る舞われたぜんざいを食べ、餅を詰まらせた80歳代の男性が死亡した。
東京消防庁は「餅は小さく切り、乳幼児や高齢者と食べる時は、周囲が注意を払うようにしてほしい」と呼び掛けている。
(読売新聞 2015.01.02)