世襲は「イバラ道」?

韓国・韓進グループの系譜 (赤丸が元副社長の趙顕娥氏)
アメリカのジョン・F・ケネディ国際空港を離陸する直前の大韓航空機内で起きた、同社副社長(当時)による「ナッツ・リターン事件」が、韓国内はもちろん、日本のテレビメディアも大喜びしながら連日報道している。
刑事事件に発展しそうだとはいえ、2週間以上も前に外国で起きた「くだらない騒動」を今になっても追い続けるほど報道価値があるかどうかは別として、日韓メディアの注目は「財閥と世襲に対する庶民の嫉妬」らしい。
韓国の10大財閥で国内GDPの約75%を占めているというのも呆れた経済構造だが、資質があるかどうかも分からない子供を無条件に役員に据え、一族で固めていることに対する庶民の羨望と反発はすさまじいようだ。
だが、そうした構図は韓国に限った話ではなく、戦後に解体された日本の財閥でも同様だった。「会社は所有物。他人には経営を委ねない」という“人情”は、まぁ分からないでもない。私自身も、かつては「跡取り候補」だったので…。
メインサイトのプロフィール欄(業務経歴)では「デザイナーとして印刷会社に約10年間従事後、独立」と謳っているが、正確には従事ではなく役員(常務取締役)として経営者側に立っていた。といっても、社員10名ほどの零細企業だったため、デザイナーとしてはもちろん、営業・人事・印刷製本オペレータなど「何でも屋」として業務の最前線に立っていた。
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