それは変だよ「新函館北斗」駅

2016年3月に開業予定の北海道新幹線で北斗市内に設置される新駅名案について、函館市が「新函館」を、北斗市が「北斗函館」を主張して譲らず、長く対立が続いていた。しかし本日、道は双方の顔を立てた「新函館北斗」で調整し、近くJR北海道に提案する方針を固めたという。
「禍根を残さぬための折衷案」なのは理解できるにしても、なぜ「新」をつける必要があるのだろう…。
「新幹線」とは文字通り「新しい幹線」のことで、基本的に従来の幹線と並行して設置される。そのため、地理的・物理的に主要駅乗り入れができないケースも多く、その場合は駅舎を新たに作る必要がある。当然、同じ駅名は使用できないため、「新」をつけて区別することになる。(新大阪・新神戸・新横浜など)
それを踏まえると、両地名の合体とはいえ「函館北斗」という駅名は他にないのだから、わざわざ「新」をつける必要はないはずだ。ルール違反というわけではないのだろうが、あえて「新函館北斗」とした理由がよく分からない。
そもそもが「新幹線の函館駅」という位置づけなのだから、全国的な知名度や旅行者の利便性からも「新函館」がスッキリして分かりやすい。自治体の不毛な自己顕示欲が原因で、長ったらしく妙ちくりんな駅名になってしまうというのも考えものである。
カテゴリ : 経済産業