異常接近した中国軍のSU27戦闘機 (撮影:防衛省)昨日、東シナ海の公海上空で、中国軍の戦闘機が海上自衛隊の偵察機2機に異常接近するという「事件」があったそうな。(最後部に報道記事)
過去にはロシア機の「領空侵犯」という事例もあるが、今回の中国機はミサイルを搭載したうえでの挑発行為で、一歩間違えば軍事衝突に発展しかねない。
ロシア軍や中国軍は、日本側が「手出し(抵抗)できない」のを百も承知の上でこのような行為に及んでいるわけだが、米軍機に対してこのようなことは絶対にしない、いわば「弱いものイジメ」の構図そのものだ。
それもこれも、憲法9条という「足かせ」があるからで、いざという場合には正当防衛として認められている「個別的自衛権」すら発動できない恐れすらある。
極論だが、
「迎撃して相手を殺すより、座して死を待て(殺されてしまえ)」というのが「反戦リベラル世論」の本質であり、あるいは日米安保の発動により援護に来た米軍機が敵機にロックオンされても、
「手は出さず見殺しにせよ」というのが「集団的自衛権反対論」の本質だ。
数年前、札幌の極左系市民団体が
「札幌から自衛隊を追い出して『無防備都市宣言』をしよう」というトンデモ思想案を市議会に直接請求して否決されるという「笑えない笑い話」があったが、反戦・平和思想というのはこんなのばかりだ。
今のところ、中国機やロシア機が「挑発」に留めている理由は憲法9条ではなく「日米安保」。つまり「アメリカに喧嘩を売るほどバカではない」ということだが、偶発的な軍事衝突という可能性も皆無ではない。さらに北朝鮮の存在も考えると、日本は決して「平和な国」ではなく、いかに脅威に晒されているかが分かる。
メディアも一部市民も、そろそろ「お花畑」な思想から脱却したらどうだろうか。
中国機が自衛隊機に異常接近 東シナ海で
防衛省は24日夜、東シナ海の公海上空で同日午前11時ごろと正午ごろ、海上自衛隊のOP3C画像情報収集機と航空自衛隊のYS11EB電子測定機が、中国軍のSU27戦闘機2機の異常接近を受けたと発表した。
防衛省によると、中国機の異常接近があったのは、東シナ海中央部の日本の防空識別圏と、中国が昨年に設定した防空識別圏が重なる空域。中国戦闘機は海自OP3Cには約50メートル、空自YS11EBには約30メートルまで近づいた。接近はいずれも数秒間だった。
政府関係者によると、自衛隊機は、中国とロシアの海軍による合同軍事演習を監視していた。
(共同通信 2014.05.25)