永遠も半ばを過ぎた

フリーデザイナー兼カメラマンの苦言・放言・一家言

悲嘆表現~日韓の違い

2014/04/28(月)

Photo(C) The Wall Street Journal

韓国の旅客船沈没事故のニュースが連日、メディアを賑わせている。
次から次へと出てくる“嘘”と“ニセモノ”には呆れるしかなく、あのローマ法王に「韓国民がこの事件をきっかけに倫理的・霊的に生まれ変わることを望む」とまで言わしめたほどだ。

また、テレビ画面に映る家族らの阿鼻叫喚ぶりがすさまじい…と思っていたら、「なぜ日本人は泣かないのか」と韓国人が不思議に思っている旨の報道記事が日本のメディアから出た。(最後部に転載)

この事故と単純に比較できるものでもないが、東日本大震災当時、津波によって家族や家を失っても取り乱すことなく、極めて理性的な民族であることを証明した日本人。奇声をあげて泣いても事態は好転しないという「無理」と「道理」の区別ができているからだろう。だが、どうやら韓国人には理解できないようだ。

2011年に北朝鮮の金正日総書記が死去した際、人民(国民)たちが芝居がかっているほど号泣していた光景を思い出すと、これは朝鮮民族全体の感情表現なのだろう。民族特有の精神疾患も関係しているのかも知れない。

また、他にもこのような悲しみの表現もあるようだ。

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心中察するに余りあるとはいえ、さすがに日本人は海に向かって拡声器で叫ぶことはないだろう。(しかも、マイクの持ち方はカラオ…いや何でもない)

元来、韓国には恨(ハン)と哭(コク)の文化が根付いているという。
執拗なほどの慰安婦問題への謝罪と賠償要求でも分かるように「過去の恨みは一生忘れない」という気質で、白昼堂々と他国(日本)の国旗を燃やせるのもその表れだ。 「水に流す」「赦(ゆる)す」という言葉を持つ日本人とは相容れないはずである。

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そして、悲しい時の「これでもか」というほどの慟哭ぶりは見ての通りだ。

この事故(もはや事件?)を見て、同じ東洋人かつ隣国にありながら、これほどまでに民族性が違うものかと思った向きは少なくないだろう。どちらが善悪ということではないが、個人的には「日本人で良かった」と思える今日この頃…。


沈没船事故で被災者家族号泣 震災で泣かぬ日本人に韓国人驚く

「なんで助けてくれないの」と泣き崩れる母親に、「何千人でも投入して今すぐ助けろ」と怒鳴る父親…高校の修学旅行生ら数百人規模の犠牲者を出した韓国のセウォル号沈没事故は、日本にも大きな衝撃を与えた。とりわけ日本人にとって印象的だったのは、被災者の家族らがこのように、あたりもはばからず、激しく号泣する姿だった。

家族らの激情は、政府への怒りに転化し、慰問した朴槿恵大統領に対して「嘘つくなこの野郎!」「こんなところに来ないで早く対策を立てろ!」と罵声を浴びせるほどだった。

「自分にはここまでできない」──おそらく多くの日本人がこう思ったはずだ。3年前の東日本大震災では、被災者や遺族らが心痛を押し隠す姿、不平を洩らすことなく耐え忍ぶ姿が目に付いた。

人災としかいいようがない今回の沈没事故と、地震・津波という自然災害とではもちろん比較はできないが、日本では、こういった事態に際して感情を抑え、「気丈に振る舞う」ことが美徳とされてきた。震災当時、韓国人らは逆に、「なぜ日本人は泣かないのか」と驚いたという。

この違いはどこから生まれるのか。これは決して、どちらが良い・悪いという話ではない。両国の間の文化的ギャップが、象徴的に現われているのである。

 (NEWSポストセブン 2014.04.28)


カテゴリ : 国際時事

元祖ブラック業界

2014/04/25(金)
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アニメ制作会社の元社員男性の自殺が労災認定され、月600時間労働という業界の実態が話題になっている。(最後部に報道記事)

最近はワタm…もとい、飲食系などを中心とした「ブラック企業」なる言葉が何かと取り上げられるが、アニメや漫画はもちろん、ウェブや広告デザインなどクリエイターらの長時間労働が昔から当たり前という風潮の「元祖ブラック業界」だ。

仕事の性質上、作品を「手分けして作る」ことが難しいというのも一因ではあるが、いちばんの原因は「無茶な納期」である。軽々に「無理っス」とはいえない立場のため、プライベートはもちろん、睡眠や食事、時には生理現象まで犠牲にして作り上げなければならない。

また、日本人ならではの生真面目さと責任感も相まって、そのような状況下でも手抜きをしないことが、より一層の肉体的かつ精神的な負担になるのだ。

かくいう私の場合も同様だった。

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独立した現在でこそ口八丁(?)により無理のない納期で仕事を頂くようにしているが、かつて勤務していた印刷会社の営業とクリエイティブは別部門。営業から「これ、納期は3日後ね。よろしく」と言われた瞬間から「ブラックタイム」が始まり、その3日間は会社に泊まり込むというケースなど日常茶飯事だった。

「デザイナー」やら「クリエイター」などというカタカナ職業。世間から見れば華やかなイメージがあるかも知れないが、それはファッションや工業製品など商品化して不特定多数に販売できるケースに限られる。

受注生産、つまり「そのクライアントにしか売ることができない」デザイン業界では、多くのクリエイターらが「社畜」として消耗しているという現実を、少しは知って頂きたいものである。

以上、業界を代表した愚痴でした


アニメ制作社員の自殺 クールジャパン支える「月600時間労働」の衝撃

アニメーションは、日本が世界に誇るポップカルチャーの代表格だ。ところが先週、平成22年に自殺したアニメ制作会社の元社員男性=当時(28)=が、過労による鬱病が原因と労災認定されたことが伝えられ、月600時間労働という過酷な実態が明らかに。「クールジャパンの底辺が、こんなにきついとは」と、衝撃が改めてネットに走った。

亡くなった男性は、東京都杉並区のアニメ制作会社の元社員で、平成18年から21年12月まで正社員として勤務。制作進行と呼ばれる現場の調整役を務め、人気アニメ「おおきく振りかぶって」「かんなぎ」などに携わった。過労で鬱病になり、通院したが、退職後の22年10月に自殺。新宿労働基準監督署が労災と認定した。

遺族側代理人の弁護士によると、会社にタイムカードで労働時間を管理する仕組みはなかったが、通院先のカルテには「月600時間労働」との記載があり、残業時間は多い時で344時間に上った。家に帰れないこともしばしばで、残業代が支払われた形跡もなく、7日間連続で会社に泊まったり、3カ月休みがなかったこともあったという。会社側は「労災認定を真摯(しんし)に受け止め対応していく」とのコメントを発表した。

 (産経新聞 2014.04.25)


カテゴリ : 経済産業

「中韓産だらけ」イオンの憂鬱

2014/04/17(木)
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マルハニチロホールディングス子会社の冷凍食品への農薬混入事件を受け、製造者名の記載義務をプライベートブランド(PB)商品にまで拡大されることになったという。(最後部に報道記事)

これまでPB商品に表示義務がなかったことが不思議だったのだが、原材料も製造もほとんどが中国・韓国産で知られるイオンにとっては大打撃だろう。

昨年、「週刊文春」(13年10月17日号)は 「『中国猛毒米』 偽装 イオンの大罪を暴く」 と題し、販売された弁当などに産地偽装された中国米が混入していたことや全商品の8割が中国産であることなどをスッパ抜いた。

そして、これに反発したイオン側が、あろうことか全ての系列店から「週刊文春」を撤去するという暴挙に出てネット上に話題を提供していた。

ただ、大手メディアは「大人の事情」による「報道しない権利」を発動したために後追い取材・報道はほとんどなく、これが大きな話題になることはなかった。

そしてイオンは、客向けのポスターに次のような文言を記していた。

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安全・安心は、「誰か」に任せられません。
だからトップバリュの商品は、そこに、製造メーカーではなく、
「イオン」の名前を記します。それはその商品について、
「イオン」が100%責任を持ちますという約束です。

(原文ママ)

PB商品なのだから、イオンが最終責任を持つのは当然だ。それと製造者名の明記はまったく別次元の話なのだが、こういう言い訳をしてでも原産・製造国を隠したかった意図が見える。だが、工業製品ならともかく、食に対して神経質な日本人が中国・韓国産と知った食品をどれだけ購入するのだろうか。

製造者名の記載という「常識」が、イオンにとっては相当な痛手になりそうだ。


プライベートブランド商品も製造者記載義務化へ

去年起きた「マルハニチロホールディングス」の子会社の農薬混入事件では、いわゆるプライベートブランドの商品に製造者の記載が無いものがあり、回収対象の商品かどうか分かりにくいことが問題視されました。

これを受けて消費者庁は、プライベートブランドであっても原則として製造者を記載することを義務づけるなど、制度を改める方針を固めました。

マルハニチロホールディングスの子会社が生産した冷凍食品に農薬が混入された事件では、スーパーマーケットなどのブランドで販売される、いわゆるプライベートブランドの商品に実際の製造者が記載されていないものがあり、回収対象の商品かどうか分かりにくいことが問題視されました。

これを受けて消費者庁は、プライベートブランドの商品であっても、実際の製造者の名前と工場の所在地を、原則としてそのまま記載することを義務づける方針を固めました。

 (NHK 2014.04.17)


カテゴリ : 経済産業

いつまでも「かわいい息子」?

2014/04/15(火)
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公立高校の女性教諭が、長男の高校入学式に出席するため勤務校の入学式を欠席したことが波紋を呼んでいるらしい。(最下部に報道記事)

「それでも聖職者か!」「いや、教師である前に人の親だ!」など、世間は「教師は聖職者か労働者か」で賛否両論のようだが、教諭が学校側に事情を説明して休暇が受理されていた以上、形式的には何ら問題はなく、言わば公職者としての職業モラルを問われてるわけだが…。

個人的には、「もう高校生」にもなる息子の入学式に、仕事を休んでまで参加したいという「母親の心理」の方が心配になる。「事故に巻き込まれて重体」というならまだしも、必ずしも親の参加が必須ではない儀式だということをいちばんよく分かっている立場であり、同じ母親でも専業主婦とは事情が違う。

昔と違い、現在は発達した電子機器により写真やビデオなどで「我が子の成長」を手軽に記録できる時代。今回の教諭も「愛する息子が社会人になるまでの記録に穴をあけられない」という心理でも働いたのだろうか…。

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振り返れば34年前の春、私が中学入学式に出席するため家を出ると、間もなく「一緒に行こう」と母が追いかけてきた。小学校を卒業したばかりの小便小僧だったくせに「母親と一緒に歩く自分」が恥ずかしく、「ついてくんなよ、バカ!」と逃げた。結局、その日は家に帰るまで母に近寄らなかった。

もちろん、3年後の高校入学式は母の出席を断固拒否(本人も行く気なかったようだが…)。反抗期だったのかどうかは自分では分からないが、今でいう「マザコン」という心理が大嫌いだったのは確かで、育ててもらってる立場のくせに母を拒否し続けていたものだ。

時は流れて約25年前、東京の某プリンスホテルに勤務していた頃の話。2~3月には「受験生プラン」の宿泊客(高校生)が多数いたのだが、そのほとんどが男女問わず「母親と一緒」だった。しかも、合格すれば否応なく東京での独り暮らしが待っているのに、特に男子生徒の箸の上げ下ろしにも母親の手を煩わせている光景を見る度にめまいを覚えた。

多くの母親にとって、娘に比べて異性である息子の方がかわいいという心理が強いという。幼少時の男子は女子に比べて精神年齢が低く、手がかかるが故に愛情も深くなるようで、それが高じて子離れできなくなり、健全な愛情は「溺愛」と「過保護」に変わり、流行の「モンスター」へと変質していくのではないか。

徴兵制度がなく、学校での体罰も厳禁されている環境下で、さらに母親の過大な庇護を受けて育つ現代の日本男児。最初の成長の証は、精神的な親離れである。「男らしさ」という言葉も死語になりつつあるが、少なくとも女子に「草食」「マザコン」などと言われないように頑張ろうよ(笑)

余談だが…昨年11月、同じ市内に住む母(68)に会った。実に16年ぶりの再会だったが、それ以降はまた交流が絶賛断裂中。元来、用がない限りコンタクトしない親子関係ではあったのだが、親不孝な息子で申し訳ない…


生徒より我が子優先? 勤務先の入学式欠席の教諭、計4人 賛否割れ

埼玉県立高校の女性教諭が長男の入学式のため勤務先の入学式を欠席した対応が波紋を広げている。関根郁夫県教育長は14日の定例記者会見で「生徒や保護者に心配をかけた」と学校側の対応に苦言を呈すると同時に「色々な考え方がある」と話し、「欠席」に至った経緯に一定の理解も示した。県教育委員会には14日午前までに73件の意見が寄せられたが、賛否は割れている。(中村昌史)

「生徒や保護者に申し訳ない。心配りがあってよかった」。関根教育長はこう述べた上で、11日の県立高校長会で「保護者、生徒の声を受け高校生活を安心してスタートできるよう指示をした」と明らかにした。県教委によると、73件の意見のうち、53%が女性教諭に理解を示す意見。34%が校長・教育長への批判、12%が教諭への批判だった。

女性教諭は勤務先の入学式前、長男の入学式に出席したい意向を説明し、校長らに休暇を認められた。式当日は別の教諭らが「大切な日に担任として皆さんに会うことができないことをおわびする」などとする教諭の文章を配った。

県教委が確認したところ、他にも同じ理由で勤務先を欠席した高校教諭が3人いたことを確認した。

関根教育長は入学式について「教員は基本的に出席する」と強調し、「私のときは子供の入学式には行かなかった」と、自らの経験を踏まえ語った。一方で「時代も少し変わってくる。われわれの時代感覚と違う。どちらが良い、悪いというのではない。難しい問題」とも話した。

今後の対応については「校長判断のもと学校は運営されている」とし、一律の指針などを示すことには否定的な考えを示し、「何が一番、大事なのか。その点を考えながら新しい運営をしてほしい」と述べた。

 (産経新聞 2014.04.15)


カテゴリ : 時事社会

呆れた「お涙頂戴」記者会見

2014/04/11(金)

写真(C)朝日新聞

「やっぱり日本人は“感動”に弱い、情緒的な国民性なんだなぁ…」

去る9日に行われた、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダー(30)の記者会見と、その後の大衆の反応を(報道で)見聞きしての個人的感想である。

科学的な理論と証拠で疑惑を晴らさなければならない立場にも関わらず、「STAP細胞はあります!」と主張しながらも証拠の一切を「公表しない」とし、一方で不正論文に関しては「未熟だったのだから、もう許して」とばかりに訴えた。

科学研究者としての資質や倫理、また日本の科学技術に対する世界からの不信という「本質論」を、涙ながらに訴える「感情論」にすり替え、会見場の記者の誰もが「納得できなかった」という無意味な会見を乗り切ったのである。

その後の反響は大きく、「よく頑張った」「健気だった」「可哀想に…」「オボちゃんかわいいっ♪」など、世間には小保方氏に同情的・好意的な印象を抱く声が溢れたようだ。さらに、激励の手紙やファンレターまでも送られたというのだから、この会見は小保方氏にとって(非科学的な「イメージ回復」という意味では)「大成功」だったのだろう。

「女の涙は武器」というが、「若い女性が疑惑や批判の矢面に立ち、涙を浮かべながら約2時間半の『集中砲火』に耐えた」――。この一点だけで多くのお人好しな国民を感動させ、同時に怒りや追及の矛先を理研に向けさせたという意味で、彼女は相当したたかな「大女優」であった。

だが、もしこれが小保方氏ではなく、あの「iPS細胞騒動」の森口尚史氏が釈明会見をしたとしても、世間の反応は同様だっただろうか…。

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むしろ「袋叩き」がエスカレートしていたのではないだろうか…。小保方氏が持つ「容姿」「性別」「年齢」というバイアスがかかっていたからこその現象…と考えれば、それは論理ではなく感情に左右された「色眼鏡」ということになる。

いつもオリンピックなどスポーツの国際大会を観て思うのだが、日本人選手は勝っても負けてもよく泣く。また、(本音はともかく)「自分ではなく他人のために戦う」という競技姿勢も日本人ぐらいであろう。それもこれも「感動」を求める心理が根底にあり、考えようによってはそれが日本人の美徳でもある。

そして、それをよく分かっている日本のマスメディアは「涙を誘えばこっちのもの」とばかりに、とにかく「感動」を作りたがる。特に左巻きの反体制メディアは、3.11以降の関連報道の度に「可哀想な被災者」を前面に出して同情を買い、自社のイデオロギー寄りの世論を形成しようとしているのが常だ。

さらに、一切の感情論を排除して科学的理論の応酬をしなければならない会見の場で「今の心境は…」「割烹着は…」などとしか質問できない記者たちのレベルからして「ダメだこりゃ…」である。

基本的に、情緒や感傷というのは人間の心の美しい部分ではある。とはいえ、あくまでTPOという分別があってこそ。「ノーベル賞級の世界的発見」の論文に対する疑義や正当性という科学的問題に「心」を持ち込んで論点をぼかすのは卑怯としか言いようがない。

だが、話の展開によっては理研と繰り広げられるであろう法廷闘争でも、代理人は感情に訴え世論を味方につける戦術なんだろう。あほらし…。

カテゴリ : 時事社会

朝日新聞の写真が不自然

2014/04/09(水)
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グラフィックデザイナーという仕事柄、特に商業広告においては写真(画像)の加工や修正は日常的に行っている。というより、撮ったままの状態でレタッチせずに使用することなどあり得ないと言っても過言ではない。

しかし、報道写真となると話は別だ。「真実を伝える」という使命上、写真に手を加えることは許されない。あるいは、目的をもって加工・修正した旨を注釈として必ず伝えなければならない。

今朝の朝日新聞を読んだ際、1面に掲載の「太平洋の米軍 『敵』は中国」という記事に添えられた写真(冒頭画像)に、少しばかり不自然さを感じた。背景(住宅街)画像の上に、切り抜いた戦闘機の画像を乗せた、つまり「合成」のように見えるのだ。

では、どこが不自然だったのか…。

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後部車輪の部分を拡大すると、タイヤの縁に沿って外側に加工痕のような現象が確認できる。タイヤは静止しているため、回転による空気の乱れではない。

また、真横からのアングルではないにせよ、正円であるタイヤの縁はきれいなカーブでなければおかしいのだが、2本とも歪(いびつ)に見える。特に右側のタイヤの右斜め下部分が不自然に凹んでいるように見えないだろうか。

そして撮影方法も気になるところだ。動いている被写体を撮る方法は基本的に「流し撮り」または「置きピン」しかない。前者は、被写体の動きに合わせてカメラを動かしながら撮る方法、後者は被写体が通過する場所に最初からピントを合わせ、通過の瞬間にシャッターを切る方法である。

だが、空中を飛ぶ航空機に「置きピン」は考えられない。だとすれば「流し撮り」しかないわけだが、その際は多少なりとも背景がブレるはずである。ところが、この写真の背景はブレが皆無なのだ。あるいは超高速シャッターだったのか…。

記事を読む限り、この写真の意味合いは「参考」程度であり、記事の核心部分だったり何らかの事実を証明する類のものではない。とはいえ、報道記事に添付される写真が万が一にも「注釈なしの合成」だとすれば大問題である。

何にせよ、これが合成であると断定はできないので、同紙の東京本社にメールで「問い合わせて確認を要請」してみた。それから約12時間が経過しているが、今のところ返答はない。…というよりスルーされる可能性の方が高いかも…?

カテゴリ : 報道誹議

さすが「天才雑誌」

2014/04/07(月)

自称「日本をバカにする天才雑誌」らしい

コンビニに入った時、私はまず雑誌コーナーで各誌の表紙見出し群を眺めるのが習慣になっている。興味のある記事があれば購入することもあるし、あるいはまぁゴニョゴニョ…。

本日、立ち寄ったコンビニで何気なく見つけた雑誌「実話BUNKAタブー」。
その表紙見出しを見て、あまりの一貫性のなさに呆れるやら感心するやらで、思わず購入してしまった。(それが策略か…?)

表紙の最上部には

「世界を相手に正気とは思えない主張を繰り返す
トンデモ国家・韓国」


…と打ち、その真下には

「売上不振で嫌韓記事だらけ・腐った雑誌業界」

…とぶち上げる。

どっちやねん…

さらに 「韓国ブラック企業・恐るべき実態」という記事もあり、もう何がなんだか…。

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ライターが違うからと言えばそれまでだが、「トンデモ国家・韓国」の記事を読む限り、これ以上ないほどの嫌韓記事なのだが、これは自らをも「腐った雑誌」と自己主張しているのだろうか。

編集部のツイッターを読んでみると、次のような記述があった。

「弊誌のことを『あんな右翼の皮を被った左翼雑誌』と書いてくださってる方がいらして、弊誌のような雑誌でも特定の思想信条の元に記事を作ってる、と思ってくださる奇特な方もいらっしゃるんだなあ、と有難く思いました。今度は『左翼の皮を被った右翼雑誌』とか書かれてみたいものです」

…なるほど、さすが天才雑誌。そんな開き直りの姿勢は見習うべきかも(笑)

カテゴリ : 日常私事

世は「消費税」一色だが…

2014/04/01(火)
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本日より消費税が5%から8%に引き上げられた。

各マスメディアは揃って大騒ぎし、まるで貧乏人は一家心中か自己破産しなければならないと思うほどの煽りようである。また、昨日は新聞記者やテレビ番組のレポーターらがこぞって小売店に赴き、気休めにしかならない「増税前のまとめ買い」をする消費者にインタビューをしていた。大メディアの取材者は、まるで己が特権階級でもあるかのような立ち居振る舞いで庶民を見下し、哀れみながら行っている輩が多いので、見ているといつも気分が悪くなる。

ところで、4月1日付の税制改正という意味で消費税ばかりが話題になっているが、印紙税法の一部も改正され、本日以降に作成される「金銭又は有価証券の受取書」(領収書、受取書、買上票、レシートなど)にかかる印紙税の非課税範囲が拡大されたことはほとんど知らされていないのではないか…。

具体的には、これまで印紙税は受取金額(本体価格)が3万円未満のものが非課税だったが、本日分より5万円未満に拡大される。わずかとはいえ減税措置のひとつなのだが、決して世間に浸透しているとは言えない状況のようだ。

商売人はもちろん、個人でも領収書を発行する機会はあるだろう。だが、この法改正を知らぬまま税抜き3万円以上5万円未満の領収書を切り、200円の収入印紙を貼ってしまうケースは全国各地でしばらく続くかも知れない。受け取る側が「印紙が貼られていませんよ」などと言って恥をかくことにもなりかねない。

消費税がいちばん身近な税金だからという理屈も理解できるが、メディアはもう少し視野を広く持ち、こういうテーマも何度か周知報道してほしいものだ。

カテゴリ : 経済産業
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 山下 浩

Author: 山下 浩
 
・グラフィックデザイナー
・スチールカメラマン
・札幌市在住 1967年生

業務サイト:山下デザインスタジオ

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