オバマ再選と日本の対米外交

アメリカ大統領選は日本時間の本日午前に投票が締め切られ、民主党の現職バラク・オバマ氏が共和党のミット・ロムニー氏を下して再選した。
白人とのハーフとはいえ「純血以外は白人にあらず」とする国で史上初の黒人大統領が誕生したのが4年前。希有なエポックメーカーとして歴史に名を残したのは確かだが、その反動から「期待はずれだった」という声も多く、今回は当時ほどの熱狂はなかったようだ。
ところで、この一週間は多くのマスメディアが「オバマ政権」と「ロムニー政権」で仮定し、「日本にどのような影響を与えるか」という予想に明け暮れていた。
だが、その発想自体が、いかに日本がアメリカに影響されやすいかということを証明しているうえ、「日本に何をしてくれるのか」という視点に至ってはもう完全に他力本願で、もはや主権国家、独立国としての主体性は無いに等しい。赤子の手をひねられ続けた過去の外交史もそれを証明している。
沖縄米兵による日本人女性暴行事件をはじめ、個人的には「必要悪」だと思っているオスプレイ配備問題、そして長らく続く「思いやり予算」など、外務省など日本政府の対米外交姿勢は植民地さながらであり、これでは「アメリカ51番目の州」と揶揄されるのも当然だろう。
カテゴリ : 国際時事