メンズファッション右往左往

ツアーコンダクター時代(20代)
先日、友人の結婚祝賀会に出席するため久々にスーツを着た。冠婚葬祭でもない限り、ネクタイ姿になることは滅多にない。
クライアントを訪問する際も、ボタンダウンにジャケットという、割とカジュアルな格好だ。制作(クリエイティブ)と営業がはっきり分かれている会社は別として、私のようにデザイナーが営業も兼ねる場合は許される空気になっている。
さて、スーツ着用時、いつも困るのが“小物の収納”だ。私の場合は、財布/小銭入れ/名刺入れ/ハンカチ/スマホ/鍵束/タバコ/デジカメの8点セットなのだが、シルエットが崩れるのを承知の上で全てポケットに納めている。なにせ、これらを収めるバッグの選択肢が極端に少ないのである。
「スーツ姿に合う小物用のバッグ」って何だろう…。サイズを考えると、いちばん実用的なのは「セカンドバッグ」ということになるのだが、これには賛否どころか否定的な声が圧倒的に多いようで、連想されるキーワードは「ヤクザ」「オヤジ」「集金」等々らしい…。
では、いったい何を持てばいいんだよ…小物バッグを持つこと自体がナンセンスなのか?あらゆるポケットに突っ込んであちこちを歪に膨らませているよりも、小さなバッグに収める方がよほどスマートだと思うのだが…。
話は逸れるが、私は若い頃にツアーコンダクターをしていたのだが、ツアー客やバス乗務員等、周りからは決まって「オシャレな添乗員さん」と言われていた。ジャケットは一貫してシングルの紺ブレザーで、それにカラーシャツ・ネクタイ・スラックスの色をコーディネートし、それぞれを日数分を持参していた。つまり、ジャケット以外は二日と同じものを着用しなかった。
少しでも荷物を減らすために同じワイシャツを着続け、着替えは下着だけという着たきりスズメが多いこの業界の中では、かなり異色の存在だったようだ。
カテゴリ : 日常私事