永遠も半ばを過ぎた

フリーデザイナー兼カメラマンの苦言・放言・一家言

謹賀新年

2015/01/01(木)


あけましておめでとうございます。

業務用ブログながら、昨年もメディア・時事・政治をメッタ斬りして自己満足するだけに終始してしまったような気もするが…

そんな私も、今年は4度目の年男。すっかり老後を考えながら生きていかなければならない年齢になってしまった。まずは高血圧を何とかしなければ…。

今年も引き続き世の不条理に対する苦言・放言・一家言を好き放題に書かせて頂くことを笑って許して頂くとともに、仕事の依頼もお待ちしております

カテゴリ : 業務関連

初めてのポスティング

2014/06/02(月)
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…と言っても、生活に窮してバイトを始めたわけではない。

開業した12年前には予想もしなかったほど安価なデザイン系ソフトやデジカメが普及してしまった昨今。企業や個人を問わず、金をかけずに自分で印刷物を作ったり写真を撮ったりする時代になった。とはいえ…

「これじゃ商売あがったりでんがな~」

…とグチを言っても始まらない。下降線をたどるばかりの売上を取り戻すため、久しぶりに営業活動に本腰を入れることにした。

現存の企業クライアントは逃げられないように引き締め(?)を強化するとして、課題は個人客の開拓である。定期的な仕事はほとんどないのだが、私のようなフリーランスには個人客からの依頼が少なくない。

ならばということで、対象を“写真撮影”に特化し、「舞台(ステージ)やスポーツ、イベントなどの撮影を通常料金の4割引という大出血サービスで引き受けます」旨のチラシを作成し、個人住宅へ投げ込むという「ダメ元作戦」に出た次第。

だが、このポスティングという行為、予想していた以上にキツ~い作業である。肉体的にも、そして精神的にも…

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6月1日からのキャンペーンに合わせて今日から始めた(遅い?)のだが、いきなり初日から外気温は28℃。週末の野球審判とは身体の動きが違い、いわば炎天下での有酸素運動である。上半身の着替えを1着分だけは持参したが、とても足りるものではなかった。

これで少しダイエットできると考えれば苦にはならないが、問題はポスティングに対する「世間の目」である。作業効率を考えると必然的に「マンション」へ足が向くのだが、入口で「チラシお断り」の張り紙は当たり前。管理人がいる所ではお伺いを立ててみるものの、ほとんどが「ノー」。すれ違う住人からの冷ややかな視線、そして罵声…。

自身もマンション暮らしで、集合ポストには毎日多くのチラシが入る。一枚ずつ読んでいるのかと問われると「読んでません」が答えだが(笑)、マンションではそれが当たり前だと思ってきた。捨てる手間など知れているわけだし…。だが、投げ込みチラシが迷惑だと思っている人は思った以上に多いと実感できた。

そして、ポスティングのバイトと私が決定的に違うのは、チラシに自宅(仕事場)の住所と電話番号が印刷されていることだ。投げ込みさえ終えてしまえば責任を果たしたことになるバイトと違い、クレームの電話は自宅にかかってくるのである。先刻、初日にして「今から引き取りに来い!」という電話がかかってきた。(本気ではなかったようだが…)

場合によっては刑法(住居侵入罪)という「逮捕リスク」を負っていることもあり、印刷したチラシ(枚数はヒミツ)を全て撒き終わるまでは夜もゆっくり眠れない。だが、これで多少でも仕事が来れば儲けものである(来るのか?)。

自らの企画とはいえ、ずいぶん泥くさい営業を始めたものだが、自営業やフリーランスの現実はこんなものだ。とはいえ、「経験に勝る知識なし」が信条なので、このような経験も後の人生に必ず役立つ…と自分に言い聞かせ、明日も「汗」と「冷や汗」をかきながら住宅街に出没するのである。

カテゴリ : 業務関連

ギャラリーに「高校野球」を追加

2014/05/31(土)
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天気が良かった(ヒマだった?)ので、春季全道高校野球大会の準決勝2試合の観戦のため円山球場へ。(※写真は北見北斗×北照)

本来は12日に母校(札幌あすかぜ、旧・札幌稲北)の2回戦の応援に行くつもりだったのだが都合が悪くなり、しかも1-8で敗退してしまった。

その振り替えとして…というわけでもないが、新聞のスポーツ欄を読んでいると無性に行きたくなり、しかも決勝戦の明日は少年野球の試合のために行けず、今日が最後のチャンスだったという次第。

いつも審判として小学生の野球ばかりを見ているので、たまに高校生のそれを見るのは新鮮だ。球速の違いはもちろんのこと、統率のとれた動きやかけ声は実に見事で、「あの子たちも4~5年でこれほど立派に成長するのね♪」と妙な親心を抱いてみたり…

観戦のついでに多少の写真も撮ったので、しばらく放置していたメインサイトの フォトギャラリー(簡略版) に3枚掲載した。…と、珍しく業務案内してみる。

カテゴリ : 業務関連

「映像」は専門外だが…

2014/05/07(水)
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ごく稀にではあるが、まだ付き合いの短いクライアントや新規開拓営業の際に「ウェブデザインや映像制作は手がけていないのか」という質問をされることがあり、先日も同様の問い合わせがあった。

私は「グラフィック」が専門のデザイナーであり、「スチール」が専門のカメラマンである。だが、一般にはあまり違いが分からないようで、「ウェブデザイナー」や「ビデオカメラマン」と混同されることも少なくない。

もちろん、業務用サイトは自身で作成しているし、映像も全く撮らないわけではない。だが、お代を頂けるほどの技術や知識があるかというと、やはり圧倒的に経験値が足りないのは否めない。

それでも、本来の業務の延長としてこれらの仕事を請け負うことが皆無なわけでもない。以下は、苫小牧市にあるペット霊園のイメージビデオで、2011年に制作(撮影・編集)したものだ。三脚がスチール用だったため、パンニングの時にカクカクしてしまったのが難点だが…

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この程度でも良ければ仕事下さい(笑) あ、でもウェブは無理っす…

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JRタワー展望台

2014/03/26(水)


もう10年以上の付き合いになるクライアントとの打ち合わせ場所として指定されたのが、なぜかJRタワー展望台。「招待券をもらったから」なんだとか…(笑)

ここはテレビ塔と同様、中心部にいながら夜景観賞ができる観光スポットとして有名だが、なにせ地元だけに登ったことはなく、一応はドキドキの初体験。

しかし、お互いに札幌の夜景など見慣れているため特に感動することもなく(笑)テーブル席で打ち合わせを済ませ、約20分で後にした次第。

「高所愛好家」の自分にとって、やはり38階は低すぎたか…。東京スカイツリーが羨ましい…

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35mmフィルムが絶賛風化中

2014/01/24(金)
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ある物を探すためガラクタ箱をひっくり返していたら、未現像のリバーサル(ポジ)フィルム5本とモノクロネガフィルム1本が出てきた。ベロが出ていないので撮影済みなのは間違いないが、どこで何を撮ったものやら全く覚えていない。

業務では2005年頃にはRAW現像を前提としたデジカメ撮影にほぼ移行していたが、一部のブツ撮り(商品撮影など)の時にはフィルムを使用することもあったため、これらもそれ以前に使用したことになる。しかし、そもそも業務撮影で未現像なのは考えられないので、おそらく私的に撮ったものだろう。

しかもフィルムは冷暗所保管が鉄則なのに、裸のまま常温で何度の夏を越したものやら…。

それはともかく、「プロビア」や「ベルビア」なんて名前、今となっては非常に懐かしい。カメラ付きケータイやスマホを始め、高画質のコンパクトデジカメが雨後の筍のごとく登場、今や日本中が「一億総カメラマン」状態である。20年前にはカメラを持ち歩いているというだけで「カメラ小僧」や「オタク」呼ばわりされたものだが、世の価値観もずいぶん現金なものだ。

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フィルムカメラが当たり前だった頃、特にポジ使用時の高速連写などは心臓がバクバクしたもので、時には数万円ものフィルム代が一度に飛んでいったものだ。しかも、デジカメのように液晶モニタなどないため、写りを頭でイメージしながら露出設定しなければならない。ずいぶん金はかかったが、しかし「写真を撮る醍醐味」という意味では今の比ではなかった。

一方、フィルム交換という手間もなく、何度でも撮り直しができるのはデジカメの絶対的長所。メーカーの「画素数戦争」も一段落し、職業写真家も当たり前のようにデジカメを使用している。ただし、画をピクセルで表現している以上、やはり銀塩フィルムと全く同じ質感は出せないまでも「遜色ない」と言っていい状態にまで達しているのは確かだ。

今やフィルムカメラに戻る、あるいは使用する理由や必然性は皆無になり、愛機だったニコンF4はとうの昔に更迭処分(?)となった。手放すつもりもないが、また日の目を見る時が…来ないだろうな。

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カテゴリ : 業務関連

謹賀新年&ありがとう12周年

2014/01/01(水)
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あけましておめでとうございます。

今日は午年の元旦。…ってことは、前回の午年元旦に開業してから丸12年が経過したことになる。ついに干支が一回りしてしまったわけで、われながら感慨深いものがある。

このブログはまだ2年半ほどだが、一応は「ビジネスブログ」ながらも仕事ネタはほとんどなく、政治や時事に対する放言・暴言・失言ばかりなのは相変わらず。

開設当初からコメント欄は設けていないが、メッセージ欄より寄せられる感想・質問・批判・中傷などはいつもありがたく拝見している。それらを糧に、ますます内容が過激になっていきそうな気もするが…

平成25年度(~3月)は特異な事情により更新が滞りがちではあるが、ともあれ本年もご愛顧・ご愛読のほどを…。

 平成26年1月1日

山下デザインスタジオ
代表 山下 浩


カテゴリ : 業務関連

「信念」と「収益」の葛藤

2013/12/16(月)


この週末、総勢約50名が出演する某ダンススクールの舞台を撮影した。

学校の修学旅行や運動会なども然りだが、大勢の人物が被写体になる仕事で、その収入源が「撮影行為に対するギャラ」ではなく「写真販売による収益」だった場合、いつも葛藤と戦うことになる。つまり、写真家としての「信念」と、商売人としての「収益」との対立である。

例えば、プリント1枚につき100円で販売する場合、1人しか写っていない写真は1枚しか売れないが、5人写っていれば5枚売れるため、売り上げに400円の差益が生じる。利益を考えれば、構図や芸術性にこだわるより一人でも多くの人物をフレームに収めるに越したことはない…ということになる。

事情により今回の写真は出せないので、2010年のYOSAKOIソーラン祭りの写真を例に比較してみると…

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顔が分からないこの構図では、そもそも売れないかも知れないが…

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これなら、最多で7枚も売れる可能性がある。ちなみにこれは露出の設定上、中央の人物にしかピントが合っていない。販売する前提ならそのような撮り方はしないものの、たとえピンボケでも自身が写っていれば購入する人は多い。

個人的には、上(タテ)の方が写真として面白いと思うのだが、やはりカメラマンの自己満足を優先するわけにはいかず。しかも、万が一にも「ちょっと!私は1枚も写っていないわよっ!」という事態だけは避けなければならず、自ずと「一人でも多く…」という心理になってしまいがちだ。

とはいえ、どれもこれもが集合写真のようでは芸がないし、狙った一人のベストショット写真を本人に手渡した際の感激ぶりは写真家冥利に尽きるというもの。いい写真を撮りたい「信念」と、一人でも多くの人を撮りたい「収益」、このバランス感覚は何年やっていても難しい。

それにしても、デジカメの普及で誰もが気軽に写真を撮るようになったためか、仕事は少なくなったなぁ…

カテゴリ : 業務関連

ウチにも来た(笑)取材商法

2013/07/26(金)

「500万PV/月」だそうで…(ホンマかいな)

ある会社から突然、営業メールが届いた。いわゆる「取材商法」または「インタビュー商法」と呼ばれているもので、要は「芸能人が出向いてインタビューし、書店に流通しない雑誌やネットサイトなどの媒体で紹介してやるからカネを払え」という“記事広告”の勧誘だ。

その存在自体は以前から知ってはいたが、まさか自分にも来るとは…。
ちなみに冒頭部分を抜粋すると…(原文ママ、固有名詞のみ伏せ字)

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山下デザインスタジオ 御中
ご代表 様
 
拝啓

盛夏の候

突然のメールにて 訪問インタビューレポートのご案内、企画についてのご案内です、何卒ご検討をお願い申し上げます。

私、(株) ●●●が運営する 生活情報サイト 「●●●●●●●●」の企画担当記者で●●と申します。(本社 東京都品川区です)

弊社は、「●●●●●●●●」 http://www.~というタイトルのインターネットの生活情報サイトで お店や会社、お仕事の情報や企画などをそのこだわりを芸能人やタレントと共に直接レポート訪問をさせていただきネット上で情報テレビのようにご紹介させていただいております。

【 新着掲載情報 】として10月度掲載のレポート紹介は女優の●●●●さんが北海道札幌エリアの事務所や会社を直接ご訪問レポートした新着掲載情報として紹介されます。

--------------------------------------------------------


…とまぁ、こんな感じの後に企画書が続くのだが、この冒頭部分だけでも

・「代表」の前に「ご」をつけてみたり、
・「御中」と「様」を同時に使ってみたり、
・時候挨拶が「盛夏の候」だけで完結していたり、
・「~ご案内です、何卒ご検討を~」と句読点を誤用したり、
・「ご案内」や「新着掲載情報として」を同じ文章で二度使ったり、
・「芸能人やタレント」って…タレントは芸能人の一部でしょ。

…など、稚拙かつ非常識な日本語が満載で、思わず「なんじゃこりゃ…」と脱力。しかも、屋号だけは調べても、代表者名までは確認しない「やっつけ仕事」にも笑える。社名差し替えの必要性から一斉送信できないため、少しでも手間を減らしたかったのだろうが、かえって失礼な書き方になっていることには気付いていないようだ。

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他にも、「初期の登録費用とか芸能人のギャラとか交通費とか、別タイアップをして欲しいとか、写真代やサイン代など一切ございません、のでご安心しておつきあい下さい」という文言があったが、そもそも「とか」は口語であり、文語しかもビジネス文書として使用する言葉ではない。「文は人なり」という言葉があるが、これだけでも信用に値する相手ではない。

まぁそれはともかく、掲載料金が2万円×6ヶ月間(12万円)と案内されていた一方、「月間アクセス約45万」という言葉も踊っていた。45万という数字が明らかな水増しなのはよくある話だが、それが「訪問者数」なのか「ページビュー」なのかも曖昧な記述で、このような根拠のない数字を単純に信じてしまう経営者も少なくないのだろう。

しかも、インタビュアーである「ゲストレポーター」一覧のページを見ると、失礼ながら「ひと昔前の…」と言わざるを得ない面々ばかりで、こんなことをして小金を稼がなければならない芸能界の厳しさを垣間見た気になってしまう。

だが、取材を受けて当該サイトに掲載された会社や個人事業主のリンクに飛ぶと、ブログ等で「取材されました!」と報告している経営者の多いこと…。

「芸能人に取材される」ことに価値を見出せれば12万円という投資も高くはないのだろうが、少なくても宣伝としての費用対効果はゼロに近いだろう。それどころか、「こんなものに乗ってしまう経営者」という烙印すら押されかねない。

最初から金額が明示されているため詐欺商法とまでは言えないが、個人事業や零細企業にとっての12万円は「たかが、されど」の金額だ。経営者のポケットマネーならともかく、宣伝経費として計上するのであれば、別の媒体で効果的に使うことをお勧めしたい。

…というより、まずはその会社名を検索して評判くらい確認しましょうよ(笑)


「取材商法」(wikipediaより) ※現在は削除

 中小企業を対象に電話による取材申込がメインの商法である。落ち目の芸能人、スポーツ選手などがインタビュアーとなり、企業経営者と雑談をする。業界に精通した人間が派遣される訳ではないため、雑談以上の内容は望めない。
 通常のメディアによる取材とは一線を画しており、取材される側が金銭を支払うシステムであり、それが取材商法と呼ばれる所以である。相場は7万円 - となっており、取材地が遠隔地になると、金額が増大する傾向がある。「料金を払って記事を制作・掲載してもらう」という観点からは記事広告の一種であるとも言えなくはないが、購読者、閲覧者がごく一部に限られているため、広告としての対費用効果は著しく低い。
 取材という言葉、有名人が来たという事実で、経営者は自社のステータスが上がったと考えがちだが、騙されやすい会社として逆に株を下げてしまう事もあるので、取材を受けるに当っては充分な議論、検討が必要である。


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個人事業の源泉徴収税

2013/03/08(金)
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毎年、この時期は憂鬱だ。

…と言っても、義理チョコのお返し配布日が迫っているのに、何も買っていないという話ではない。個人事業者が避けて通れない「確定申告」の話である。

税理士を雇うほど儲かっているわけでもないので、申告書類は自身で作成している。青色申告も10回目ともなるとすっかり慣れたものだが、それでも経理の専門家ではない。

領収証の整理から始まり、源泉所得税・経費の按分計算・原価償却・科目分けなど頭の痛い作業を経ての決算書と申告書の作成は、本来の業務の1ヶ月分ほどの精神的・肉体的消耗でもある。

そして本日、無事に提出した後の感想が「確定(した税額は)深刻」だったり…。

さて、給与所得者が経営者から所得税を先取りされ、年末調整にて還付される「源泉徴収」は知られた言葉だが、私のような立場でもこれとは無縁ではない。

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法人が個人に対して支払う原稿料・講演料・デザイン料または弁護士や税理士などに対する報酬は、その支払者が源泉徴収することになっている。すなわち、クライアントから私に支払われる報酬は最初から10%を天引きされ、その分をクライアントが私の代わりに所得税として納めるのだが…。

私の場合、源泉徴収対象のメインは「グラフィックデザイン料」ということになるが、これらの名目だけで請求書を切ることはあまりない。つまり、デザインのみで完結するのではなく、最終形の「印刷物」として納品する場合が多く、デザインはそれまでの過程にすぎないのだ。

請求細目の例として【デザイン+撮影+制作+印刷(+製本)】という形になるのだが、【デザイン】と【制作】はなかなか境界線が引きにくく、その違いの解釈も難しい一方で【制作】の方は源泉徴収対象にはならない。そして【印刷・製本】に至っては外注費であり、報酬にはなりえない。

このような場合、厳密に言えば源泉徴収義務者(クライアント)は総請求額からデザインおよび撮影にあたる数字に対してのみ源泉しなければならない。だが、これでは請求する方も、される方も事務的な手間がかかり、効率は良くない。

確定申告で最終的に納税することに変わりはないため、このようなケースでは過程の業務を全部ひっくるめて「制作料一式」として請求し、私が税務申告している。こうすればお互いにスッキリするうえ、クライアント側の「徴収漏れ」という事態も防ぐことができる。

とはいえ、まったく面倒な税制だとグチのひとつも言いたくなる。そもそも、なぜこのようなシステムになっているのだろうか…。「定価や相場が曖昧な業務分野で、しかも個人の申告では信用できないから、取りっぱぐれがないよう法人側に代理で支払わせろ」ということなのだろうか…。

個人事業主の、納税者としての社会的信用を改めて考えさせられる時期だ。


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Profile / プロフィール

 山下 浩

Author: 山下 浩
 
・グラフィックデザイナー
・スチールカメラマン
・札幌市在住 1967年生

業務サイト:山下デザインスタジオ

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